わらじ

おしどり駕篭のわらじのレビュー・感想・評価

おしどり駕篭(1958年製作の映画)
4.0
わあ〜最高

マキノのカラー映画はじめてみたぞ
「総天然色・東映スコープ」だって
カラー映画で、(テレビと違って)ワイドスクリーンですよ〜て事だね
時代ですね

やっぱりマキノ雅弘の音楽、リズムセンス抜群の、(いや自分で作詞作曲なわけではないと思うんですがそれにしても監督の音楽センスがないとあの感じは出せないと思うの)でもなんか笑っちゃうオペレッタ歌劇が大好き
とにかく執拗な、盛大なフリオチコントを観てる気分で、まじで幸せ

こんなコミカルなのに美空ひばりが歌い出すと突然歌手の歌唱になるのめちゃくちゃ笑っちゃった
歌うますぎてやばいですね

鈴鹿峠近くの宿で、歌い出す小蝶に合わせて侍たちがゆらゆら揺れるシーン、盛大にズッコケる家臣たちのシーンなどなど笑いどころたくさん
その分かりやすすぎるギャグや動作に笑っちゃうのか、どこまで本気でどこまでふざけてやってるか分からないマキノ雅弘の撮影風景を想像して笑っちゃうのか、いや、そのどっちも混ざって笑っちゃうんだろうなあ


(ネタバレあり)

おかめとひょっとこを散々セリフに出して、最後に「もうそんなこと言わないよ」とお互い約束した直後、おかめとひょっとこの面を被って2人が踊るのももう最高だね


仲良くしてた相手が実は王子だった、とか突然転校してきた御曹司に気に入られてビックリ…みたいな少女漫画なりおとぎ話なりは山ほどあるけど、結局お金と地位を捨てて2人で生きてく、って終わり方はそんなに無い気がするな
庶民をひたすら愛するマキノだから、お金持ちになって、特権階級になってハッピーエンド、という風にはしたくないんでしょう
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