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マン・ハントのhorahukiのレビュー・感想・評価

マン・ハント(1941年製作の映画)
3.7
記録です。

フリッツラング監督作。ヒトラーに実弾込めたライフルを向けて「殺すつもりはなかった」は無理があるし、「ゲームだった、スリルを楽しんでいた」とか誰が納得するのよ🤣流石に捕まっても仕方ないよね…レベルの行動と言い訳!それを「イギリス政府がヒトラーを撃たせようとした…」的な書類にサインさせて、宣戦布告の材料にしようとするナチスの思惑一点をもって観客を主人公側に寄せていく強引さが、主人公の問答無用の逞しさ?豪快さ?物怖じなさ?みたいなものを強烈に印象づけさせ、それを揺るがす洞窟内での動揺へと着地させるまで一貫させるあたりが好き。映画のメインを張れるような展開をいくつも繋げつつも、各シーンの面白さを的確にまとめ上げているし、実際にどれも薄まることなく印象に残ってて面白い。そしてダークヒーロー爆誕の非現実を非現実のままに現実へと返すのは何とも悲しい…。ロンドンでの追走劇のボヤけたロングショットとかゾクゾクするし、あの橋の上の別れとかグッときた。男女の関係性をとにかく微笑ましく描くよね。『激怒』とか『真人間』とか男女の別れを描く作品群からしても真に迫った感が圧倒的で、『リリオム』のほんのり温かみがあるものとも全く違っていて、このシーンだけでも見る価値があった。

書き殴ってるだけなのでコメント等スルーしてください🙏
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