Aix

禿山の一夜のAixのレビュー・感想・評価

禿山の一夜(1933年製作の映画)
3.7
ピンスクリーンアニメーションの開発をしたことで知られるアレクサンドルアレクセイエフの作品。

90年前のアニメとは思えないほど迫力のある作品でした。今作はおどろおどろしく、悪魔やら魔女やらのモチーフが顕著に描かれており、ピンスクリーンによる陰影もダークファンタジーな世界観を見事に出していたと思います。フィルムが修復されていたとは言え、全体的に薄暗く、子供が見たらトラウマになるのではないかというシーンもありましたが、一応楽しい(?)ロシアが民話がベースになっているようで、もしかしたら今作の完成当時と、今では作品の感想がかなり違っているのかもしれません。いずれにしてもディズニーのファンタジア、ユーリーノルシュテイン、キャロラインリーフ、ジョルジュシュヴィッツゲベル、イシュパテルなど、伝説的なアニメーターたちに多大な影響を与えたと思わしき演出が数多くあり、アニメーションの勉強をする人には必須の作品です。何故かFilmarksでは全然見られていないけど、とても勿体無いと思います。

余談ですが、インザスープやスウィートシングを監督したアレクサンダーロックウェルは孫にあたるんですね。知らなかったので結構びっくりしました。
Aix

Aix