ピュンピュン丸

嵐を呼ぶ友情のピュンピュン丸のレビュー・感想・評価

嵐を呼ぶ友情(1959年製作の映画)
3.9
ギターをもった小林旭の無敵のカッコよさ!ひとを喰ったような生意気な表情が独特の味わい。(吉川晃司や近藤真彦の系統の顔つきだ)とにかくスーツの着こなしが異常にカッコいい。ズボンのポケットに手を突っ込む瞬間のカッコよさとか、石原裕次郎や赤木圭一郎にはないものだ。それで、『ギターをもった渡り鳥』シリーズにつながっていくんだな、きっと。

昭和のこの時代の独特の空気感を味わえる。夜の街のショーがこれだけの品位の高いものという世界観は今もまだ日本のどこかにあるのだろうか…?

天才ジャズトランペッター(宇野重吉)を父に持つ青年(小林旭)の苦悩と、愛と友情の物語。父の弟子で今をときめくトランペッターの青年二人がとてつもなくいい人で、さらに、旭の同棲相手(白木万理)がまた素晴らしくいい人。いい人づくめのお伽話のようなストーリー。そう、この映画では、いつも悪役の金子信雄が最高にいい人でもある。笑

ラジオから流れるかつての自分のトランペットの音色を肴に、天才ジャズトランペッターの宇野重吉が、辛口の音楽評論家の金子信雄と往時を懐かしみながら杯を交わすシーン。そのシーンが最高だ。

浅丘ルリ子の清純な美しさに乾杯。
自分はこの浅丘ルリ子が好きなだけに、寅さんのリリーはちょっと…。

ところで、最後の『oh Myパパ』みたいな歌はなんだろうか?せっかく映画を気に入ってたのに、一気にしらけてしまった。

辛口でごめんなさい。m(_ _)m

赤木圭一郎がちょいちょい出てる。