みょ

気狂いピエロのみょのレビュー・感想・評価

気狂いピエロ(1965年製作の映画)
3.5
フランス映画だなぁぁ

くぅぅ、難解。これがゴダールか、。

まず、ストーリーを期待してはいけない。
次に、セリフに意味を求めてはいけない。
そして、常識を当てはめてはいけない。

これがゴダール作品を楽しむための大前提なのかな。

かと言って、セリフの意味を考えない訳にはいかないから、あれやこれやどんな意味合いなんだろうと考えるんだけど。
意味深なセリフが多すぎる。

上手く理解できない割には、楽しむことはできた。

まずとにかく映像が美しい。南フランスの陽光。ポスターや数枚のカットを見てこの映画には興味を持ったが、映像の美しさは期待を裏切らなかった。
空と海。偉大だね。

二人の逃避行はもうめちゃくちゃ。笑っちゃうような茶番劇もあったけど、社会的責任を放棄したからこその彼らの身軽さにどこか羨ましさを感じた。
しかしどこまで行っても男女はすれ違い、分かり合えない。いや、すれ違うというよりか、交わることの無い平行線のよう。
分かり合えないのに互いを求め合う姿に人間らしさを感じた。

マリアンヌが"どうしよう。どうしたらいいの。"と心ここに在らずな風に繰り返すシーンは印象的。

愛し続けるかどうかは死ぬ時に分かる。

車マウントをとる男、化粧品の話しかしない女。ヒップを追い求める現代文明。
現代社会に対する皮肉と自然に回帰していく構図は今でも通用する所がありそう。

一言一句真剣に追いかけすぎると疲れるし結局置いていかれるから、サーーっと流し見するくらいでもう一回みたい。
みょ

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