マーフィー怒りの鑑賞

幸福の条件のマーフィー怒りの鑑賞のレビュー・感想・評価

幸福の条件(1993年製作の映画)
3.1
監督が「フラッシュダンス」の人だけあって、映像美に関しては文句なし。「もしハンサム老富豪に見初められたら」という疑似体験をする為の映画として見れば結構優秀。しかしデミ・ムーアは、経験豊富な老富豪が一目ぼれする程の美女には見えない。ムーアの夫役のウディ・ハレルソンも、そんな美女に釣り合うほど魅力的で優秀な男には見えない。誰が見ても容姿端麗で、ピュアで魅力的に感じられる人物が主役二人を演じていたら、この作品の評価はもっと高かったと思う。

ハレルソンのキャラクターは感情的に不安定過ぎて、「これじゃあ別れたくなって当然では?」と思えてしまう。物語を盛り上げる為に、主人公が感情的になる場面は必要だけど、誰もが納得できる理由を描けていないので、主人公がただ単に思慮の足りない人物に見えてしまう。主人公二人のキャラ造形がイマイチなのが難点。

ロバート・レッドフォードの富豪役はこれ以上ないキャスティングに思える。この映画があと10年早く作られていたら、「スティング」で共演したポール・ニューマンが富豪役に相応しかったかもしれない。

プリンス一派のパーカッショニスト・歌手のシーナ・イーストンが出てるみたいだけど、いったい何役で登場していたのだろう?