千年女優

アイアンマン2の千年女優のレビュー・感想・評価

アイアンマン2(2010年製作の映画)
3.5
パワードスーツを着たヒーロー『アイアンマン』としての素性を明らかにし、世の注目を集めるスターク・インダストリー社長のトニー・スターク。心臓付近に突き刺さる破片を引き止めるリアクターが発する毒素が日に日に身体を蝕む中でその注目故に政府からの危険視とライバル会社や他国の科学者からの敵視を受ける彼の葛藤を描きます。

大ヒットシリーズの幕開けを飾った『アイアンマン』の、シリーズ三作目にして早くも続編となった作品で、外連身たっぷりな設定ではあったもののお話としてはシンプルでわかり易かった前作とは違ってその巨大な力故に自由の身とはなれぬ葛藤や複数のライバルの出現、そして生命の危機と様々な軸でお話が進んでいく構成となっています。

物語はやや煩雑で掘り下げも不十分、民衆の支持を得るヒーロー描写に乏しいのは難点ですが、前作に続いて童心を擽るパワードスーツのアクション描写には心躍らされ、亡き父からの時を越えた救いを受けるプロットも秀逸。様々なアイテムやブラックウィドウらの登場もあって、本格化するクロスオーバーに胸を高鳴らせてくれる一作です。
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