HidekiIshimoto

悪の愉しさのHidekiIshimotoのレビュー・感想・評価

悪の愉しさ(1954年製作の映画)
4.0
一人の男の見るに耐えない内心と、ひたすらいい人に見せかける外づらを、ここまで克明に見せていく映画観たことないかも。ぱっと見ほんとにいい人っぽい絶妙役者による絶妙演技。相手の顔色盗み見しながら話すあたりほんとに気持ち悪い。いや演技だからと言い聞かせながら気持ち悪く観た。この54年時点で新自由主義コスパ主義は芽生えていたかと知りさらに気持ち悪い。というかそれを芽生えさせるのがたぶん資本主義。ぜんぜんそうならないのも難しいしなっちゃった人もなりたくてなったんじゃなかろうし。でこれ観た後たまたま読んだ日本最小人口市町村の青ヶ島レポート。人も物資も少ないからこそ、金より物々交換と助け合いで全島民170人の生活は回ってるそうだ。今や世界的秘境になっちゃった青ヶ島、実は昔行ったことある。ちょっと自慢。