ああ

アメリカン・サイコのああのレビュー・感想・評価

アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)
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中盤のB級ホラー感、主人公がエリートなはずなのに殺人の隠蔽が雑なところに興ざめしてたけど、最後のシーンを観て意図的に陳腐に表現されてたとわかって騙された感じがしてよかった。

資本主義では、物事を判断する際にそれについての表面的な情報から判断するのが効率的だと肯定化されているように感じる。
アメリカのように資本主義が成熟している社会では、これを逆手にとって表面的な情報をどれだけ良くみせるかについて注力するという現象が起きていると思う。サイコホラーという形でこの現象が娯楽として表現されていてよかった。

サイコパスには、猟奇的な思想を持つタイプと他者への興味が湧かないタイプの2種類あると思うが、主人公は前者で主人公の同僚は後者だと思う。
人間も見た目やステータスだけで判断し、本質をみることを怠っているアメリカ社会自体をアメリカン・サイコと表現しているのだろう。主人公だけがサイコパスとして描かれてるという思い込みがラストシーンで裏切られたのが痛快だった。

(全て無かったことになってる演出にアイズワイドシャットを感じた)
ああ

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