みおこし

青髭八人目の妻のみおこしのレビュー・感想・評価

青髭八人目の妻(1938年製作の映画)
3.3
なんちゅうタイトルだ...と昔から気になってたのですが、ルビッチ作品、そして何を隠そう私が愛してやまないワイルダーがまだ駆け出しの頃の脚本担当作なんですね!鑑賞!!(笑)
タイトルが示す通り、離婚歴7回を誇る青髭さんことマイケルが、愛らしい令嬢ニコルと8回目の結婚をすることで巻き起こる騒動を描いた王道スクリューボールコメディです。

ゲイリー・クーパーってこんなコメディ演技するんだ!ってくらいのハジけっぷり、そしてひたすら若い...!
離婚を7回もしてるって、いかにも傲慢そうな人だったら分かるんだけど、クーパー様のような紳士的かつイケメンな人にそういう過去がある、って思うとよっぽど人間性がヤバイのかなと妄想が働いちゃいますよね(笑)。実際なぜ離婚してばかりなのかという核心には作中であまり触れられませんでしたが、きっとマイケルには変な何かがあるんだろうな(笑)。
まさに1930年代のモダンガールという感じのクローデット・コルベールも愛らしさ抜群で、コンビネーションも神がかっています。身長差も最高!!

ただ...ルビッチとワイルダーのコンビだということに期待しすぎたのか、全体的にものすごく地味な印象。そして全くもって感情移入を誰にもできないまま、かなり強引な形で終わります。(笑)
せっかくクーパー×コルベールという当時の最強コンビが揃っていて、しかもデヴィッド・ニーヴンまでチョイ役で出てるのに存在感なくてちょっぴり残念でした。
でも随所に散りばめられたルビッチタッチの脚本、特にチェコスロバキアという単語にまつわる諸々の流れはすごく好き!!
そしてめくるめく変わっていくコルベールの衣装からは目が離せません!

...ところでなんで青髭って呼ばれてるんだ?(笑)
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