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夜の緋牡丹の一のレビュー・感想・評価

夜の緋牡丹(1950年製作の映画)
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空中ブランコにターザンごっこに腕に彫った“りょうすけ命”の刺青に、アホなアイデアでもって学の代わりに愛嬌全振りの島崎雪子がただただ眩しい。賢い女(月岡夢路)は死に従順な女は救われる、ミソジニー的にスパークするクロスカッティングなストーリー。作家志望の貧乏人・伊豆肇のキャラもズルいが幾らなんでも男は虫がよすぎるので、最後は雪子がカミソリで“りょうすけ命”の彫り物をズタズタにした果てに伊豆と無理心中を図り、雪子だけが無事生き残れば真に傑作だったろう。
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