1962年アカデミー賞作品賞受賞。
これぞアカデミー作品賞という壮大な歴史ロマン。第一次世界大戦も半ば。アラブ事情に通じたイギリスの元考古学者ロレンスがアラブ王子の軍事顧問となり、傲慢だが類稀なる戦術家としての才能で連戦連勝、アラブ人からの崇拝を受けつつも、本国イギリスとの板挟みになり、追い詰めらていく。このロレンス役のピーターオトゥールが素晴らしい。役者陣の名演と歴史の悲哀溢れる人間ドラマの重みと圧倒的な砂漠の景観に雄大な音楽。たっぷりと歴史的ロマンを堪能できる。スピルバーグはこの映画を奇跡の映画と絶賛していて、新作を撮る前にこの作品を必ず観ると言う。そこまで彼に言わせるって、、映画歴史を刻む傑作の一つだと思う。
ロレンスが呟く「砂漠は、清潔だ」という台詞に彼の性格も壮大な風景も脳裏に広がる。ああ、これこそ、大スクリーンで改めて観たい映画だ。
