たけちゃん

都会のアリスのたけちゃんのレビュー・感想・評価

都会のアリス(1973年製作の映画)
3.9
そもそもロードムービーを見だしたのは、去年くらいでまだ慣れていない。
それまで冒頭で大爆発があったり、あれやこれや大変な事があって一段落して音楽という映画をよく見ていたからかも知れない。

この種の映画は、説明が少なかったり、行間がひろかったり、心理を描くものが多いので後からも、意味性なんかを考えていかなければならないが、心理状態など言葉で表現しにくいものを、表現しようとしているのは映画ならではと思う。

物語は、アメリカで自分を見失っていたジャーナリストのフィリップが、母親とはぐれた9才になるアリスと仕方なく旅をする話。アリス役のイエラ・ロットレンダーがなんともかわいい。
自分は何がしたいのか?分からないフィリップと自分が何をしたいのか?わかってるアリス。どっちが大人で子供なのか分からない、対等な関係性?また、それが許されるアリスの純粋性。
淡々と続く日常の積み重ねの中、劇的な出来事なんて起こらないのがだが、少しずつ二人の関係性に変化がみられる姿が微笑ましい。