わにたつまき

ゾンビ/米国劇場公開版のわにたつまきのネタバレレビュー・内容・結末

ゾンビ/米国劇場公開版(1978年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます


ゾンビ映画においてのルールブックというか聖典。

死者が蘇る。
ゾンビの食料は人間。
ゾンビは理性や知性が失われていて、人を食べる以外の行動原理は希薄。
ゾンビに噛まれたら死ぬ。
ゾンビを倒すには脳を破壊する。
ロメロ前、ロメロ後でゾンビ映画はガラリと変わる。

ロメロゾンビのやばい所は、ゾンビが発生すると疫病的に蔓延して人類が滅びるって所、この終末感が痺れます。

物語はゾンビ発生から数週間後で段々と死者が優勢になりつつある状況、主人公達4人はヘリコプターで飛び立ち、郊外のショッピングセンターに立て篭もるといった話。
ゾンビはあくまで混乱を生み出すパーツで、結局人間同士の争いの映画。

大好きな場面があって、ロジャーが自動ドアの隙間から一体のゾンビを引きずり込んで、顔を蹴り上げてから頭を撃ち抜く場面、テレビのホラー映画特集でこの場面を見て、ゾンビって映画を見たいと子供心に思ったわけです。

冒頭、真っ赤な絨毯の上で眠りから覚めるフランの場面、アパート内の捨て場の惨状、ヘリから見下ろすゾンビ狩り等、好きな場面ばかり。

唯一引っかかるのは、ピーターのジャンプキック、もう少し足が上がらないかなぁ位です。

NOLDで詰り切っていなかったゾンビ映画ルールを完成させたのがゾンビって映画の輝かしい所だと思ってます。
わにたつまき

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