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アイ・アム・レジェンドのYYamadaのレビュー・感想・評価

アイ・アム・レジェンド(2007年製作の映画)
3.5
オリジナルを凌駕する作品は!?
【リメイク映画のススメ】

◆本作 (リメイク作品2️⃣)
アイ・アム・レジェンド (2007)
・製作国: 🇺🇸アメリカ
・主演: ウィル・スミス
・監督: フランシス・ローレンス
・製作費: $150,000,000
・興行収入: $585,349,010

◆オリジナル作品 (リメイク元)
地球最後の男 (1964)
・製作国: 🇺🇸アメリカ
・主演: ヴィンセント・プライス
・監督: ウバルド・ラゴーナ
    シドニー・サルコウ

◆比較作品 (リメイク作品1️⃣)
地球最後の男オメガマン (1971)
・製作国: 🇺🇸アメリカ
・主演: チャールトン・ヘストン
・監督: ボリス・セイガル

〈リメイク作品のポイント〉
・最新の特殊視覚効果により、
 緊迫感溢れる映像を実現。
・最新の演出により、古典作品を
 現代風にアレンジ

〈見処〉
①主演ウィル・スミス。
 リアリティ重視の再リメイク!
・『アイ・アム・レジェンド』は、2007年に製作されたSFホラー。
・本作の舞台は2012年、廃墟と化したニューヨーク。元米国陸軍中佐であり科学者のロバート・ネビル(ウィル・スミス)は、3年間、愛犬サムだけを唯一の家族として、
ウイルス感染の生存者を求めて1日も欠かさずメッセージを発信し続けていた。
・生存者からの返答はなく、それでも諦めずに人類再生の手段を探るネビルだったが…。
・本作は『激突!』『ある日どこかで』のリチャード・マシスンによる名作SF小説「地球最後の男」の3度目の映画化作品。最初の映画化作品『地球最後の男』 (1964)で描かれた「集団でゆっくりと歩く吸血鬼と、家に立て篭もる主人公」のコンセプトは、ゾンビ映画の元祖、ジョージ・A・ロメロ監督の『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』に大きな影響を与えたとされるが(Wikipedia調べ)、作者のリチャード・マシスンは、その出来映えに不満だったとされる。
・本作で描かれる「ダーク・シーカー」は、過去2作の「吸血鬼」と異なり「俊敏な身体能力を持つゾンビ」に設定を変更し、アクション作品としての要素を増している。
・また、エンディングは、過去2作品にて異なる「価値観の逆転」「人類の伝説」の双方を撮影。本作の劇場公開されなかったバージョンは、DVD特典やYoutubeなどで見ることが出来る。

②結び…本作の見処は?
◎: ニューヨーク5番街を計200日の区画封鎖し撮影された無人の街。『バニラ・スカイ』を上回るその撮影規模は、本作でしかお目にかかれない貴重なシーン。
○: 愛犬サムが唯一の心の支えになっている中盤までの暮らす孤独な生活。犬を飼っている鑑賞者には共感度が高い。
○: 賛否両論を受けた本作のエンディング。「帯に短し襷に長し」の気がするが、リアリティ重視では、公開版の方が優れるだろう。
▲: 自身に災難が降りかかる終盤以降は、ウィルス研究に対する謎解きから一転してゾンビ映画と化し、映画としての魅力は凡庸になる。

〈リメイク作品の判定〉本作:○
地球最後の男オメガマン (1971)と比較。
演出    : 本作 ○
配役    : 本作 ○
特殊効果  : 本作 ○
ストーリー : 本作 ○

大物俳優チャールトン・ヘストンを配しながらも、グダグダなカルト設定が気になる1971版よりも、リアリティ重視の本作に軍配が上がる。チャールトン・ヘストン出演作は、名作と駄作のブレ幅が凄まじい。
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