神保町シアターにて鑑賞。
1952年の成瀬監督作品だが、この頃の成瀬には珍しい時代劇。
仇討ち旅に恋愛物語を絡めた映画だが、微笑ましい風景を見せたと思ったら、疑念渦巻く終わり方。
旅している男女が映されて、なぜ旅しているかは「木暮実千代の回想シーン」で描く工夫が見られた。
夫の仇討ちに旅立った妻＝お国（木暮実千代）と従者＝五平（大谷友右衛門）は、仇（山村聡）を探して歩く。
この歩くシーンを見ると「昔の日本にはこんな風景があったのだなぁ…」と思う。『按摩と女』（清水宏監督）でも同じ感覚だった。あれも神保町シアターで観た…(^_^)
木暮実千代が美しく、従者も毎日一緒に行動して同じ宿（途中から同じ部屋）に寝起きしていたら、美人に惚れるのは当たり前…（笑）
道ならぬ仲になってしまった二人の先は……（この先、割愛）
藤原釜足が飄々とした医者の役、お国の夫役で田崎潤、その他三好栄子が出演。
序盤と終盤はテンポ良くて良かったのだが、中盤はちょっと退屈な感じがしたのは惜しい。
それでも、全体的にまぁまぁ楽しい感じの映画だった。
