記録。
満たされない、届かない。
『パルプ・フィクション』原案のロジャー・エイヴァリー監督作。原作は『アメリカン・サイコ』のブレット・イーストン・エリス。
ジャケ写がエライ事になってる(笑)
いわゆる恋愛群像劇といえるのだろうけど、素敵なラブストーリーが綴られることの無い映画。
物語を紡ぐのは80年代の学生たち。
ヨーロッパ旅行中のヴィクターに想いを寄せるローレン、ローレンにガチ恋する女ったらしで薬の売人でもあるショーン。そしてローレンの元カレで実はゲイなポールはショーンにアプローチを…。
冒頭の乱痴気なパーティーに象徴されるように酒、薬、セックスに彩られた刹那的な日々。薬はともかくとして、それ以外はこのような青春を過ごした方もきっといるだろう。客観視すると虚しく感じるのは映画だからというわけでも無さそうだ。
当然恋とは実るばかりのものではない。
そして時にそれは独りよがりなものなのかもしれない。例え実態と乖離していても、思い描いた理想を信じずにいられない。「恋に恋焦がれ恋に泣く」とはなかなか良くできたフレーズなんだなぁって思ったり(ちと古いか?)。
ちなみに主人公の1人、ショーンは『アメリカン・サイコ』の主人公の弟だそうで。本作にもクリスチャン・ベールを出演させようとしてたみたいですね。