J四郎

PASSIONのJ四郎のレビュー・感想・評価

PASSION(2008年製作の映画)
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例のアノ賞で話題の濱口竜介監督作品。
この人の作品はこれが初鑑賞となります。

CSでやってたので何気なしに観てみたんですが、エンドロールで映画の大学院か何かの修了作品とか出てました。つまりこれって学生んときに作った作品って事なのかな?普通に商業作品なんだろうと観てたのでコレには驚きました。登場人物が年齢の割に青臭すぎるのはこのためでしょうかね。

お話は29歳の兄ちゃんネーちゃんが恋愛がどーだのグダグダやってるだけの会話劇なんですが、着目点とセンスが独特で結構ユニークでした。俺に共感することがほぼ無かったんですが、舞台劇に近い感覚だったのでお好きな方には響くんじゃあないでしょうか。
(現実には、んな事口に出して言い合わねぇよって心情の吐露とかね。)

主人公の一人が学校の女教師で、学校のいじめ問題で暴力について学生と討論する場面がありまして。ここがコイツ頭がイカれてるなーと面白かったです。ところどころこの監督の育ちの良さというか、多分お坊ちゃん育ちなんだろうなと想像できたり。

お話も登場人物の言動に1ミリも共感できなかったんですが、作品としてはレベルが高いと思います。もし俺がこういう繊細なもんに響くようなお上品な人間だったらスコアは4点を超えるでしょうな。
J四郎

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