Avayette25

時計じかけのオレンジのAvayette25のネタバレレビュー・内容・結末

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

冒頭から奇特な映像。

ホームレスのお爺さんを袋叩き。

ロシア語と英語が混ざった
オリジナルの若者言葉。色々な造語。
ナッドサットというらしい。
ex
ドルーグ=一派、仲間
アルトラ=超暴力
ドゥービドゥーブ=分かったよ
ガリバー痛=頭痛
インアウト=性行為
トルチョーク=殴ること、制裁

変な男を中に入れる無用心。

行き場のない暴力衝動。

退廃的で芸術的なのか?
難しいライン。
ぶっ飛んだ感性に置いてけぼり。

かなりよく分からずつまらないのが続く。

出てくる絵画や置物も独特で
割と気持ち悪い。

仲間の反感を買い
裏切られるアレックス→刑務所へ。
まあ当然のこと。自業自得。

655321号として収監。

アレックスは刑務所の事を
地獄型人間動物園と。

日曜礼拝での牧師の手伝いが役目。
牧師はアレックスを気に入ってくれた。

受難者とイバラの冠の話。

2年間懲役後
人格改造プログラムへ。
実験段階のルドビコ式心理療法。
2週間程度、
1日に2回 強制で映画を観させる。
器具を使い一切瞬きさせず。
そのうち暴力等を見ると
反射的に吐き気や罪悪感を感じるように。

悪党を善人に矯正。
悪への傾斜が
パラドックスとして善に傾く。
暴力行為への衝動が
強烈な肉体的苦痛を伴う。

でもこれでは
事象に対峙した時に
否応無く拒否的な反応しか取れず、
選ぶ能力が無いのではという聴衆者も。
醜悪な自己卑下に駆り立てる。
非行は防げても
道徳的選択の能力を奪われた生き物に過ぎない。

動機や高級な倫理観は別問題と。
目的は犯罪抑圧。

プログラムを終え実家に帰る。
ジョーという青年が
アレックスの部屋を借りていた。
荷物や部屋も無くなり、
蛇のバジルも死んでいた。

嘗て袋叩きしていた老人にお金も与えた。
しかし覚えていた老人達により報復された。

ディム達が警察になっていた。
こんな奴らが警察になれる
この世界も狂っている。

あんなにずっと水に沈められて
生きていられるアレックスの肺活量笑
溜め込んでいるエネルギーの分、
生命力が凄いのかもしれない。

嘘を言って過去侵入した家に
本当に助けを求めに行く皮肉。
しかし覚えていたフランク。
どう復讐してやろうかと企図。

風呂のシーン
ずっと同じ映像で
止まっているのかと思うほど。
そこまでいる?と少し感じた。

フランクらによって、
拒絶反応が出る第9を
閉じ込めた部屋で床下から聴かせられる。

ついに飛び降り。

ただの自殺願望からと推定されてしまう。
実験のせいだと
政府は責任追及される事に。

政治の為、元通りにさせられようと
周囲に囲まれていくアレックスの姿。

タイトルやジャケが印象的で
割と期待してしまっていた。
中田敦彦氏もお勧め。

評価されているほどでは無いかもと
正直感じてしまった。
全体的な世界観も苦手。
というよりよく分からない。
テーマである、
悪人の人格矯正の話自体は良いと思うが、
余計な装飾や世界観が個人的にはあまり
受け付けやすいものでなかった。
テーマはそのままで、
世界観さえ万人に受けるような体裁で
綺麗に整えれば
普通にもっと評価されそうなのに
と思ってしまった。

男性の自分が見ても?
気持ち悪いと感じるので、
女性なら尚更だろうなと。
普通にモラルに欠ける描写もかなり多い。

2回目観ると世界観も譲歩して受け入れ
没入出来るのか..?
兎に角初見では
ストーリーテリングよりも
気持ち悪さが勝る。

「時計じかけのオレンジ」というタイトルは、
アレックスがルドビコ療法で
強制的に道徳的人間に変えられたように、
果汁や甘味がある生物に
機械的な道徳を適用する行為を
暗示しているとのこと。
タイトルは割と普通にセンスを感じる。
オレンジというより
もっと奇妙で毒々しい感じだと思うが。
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