くりふ

スーパーマンのくりふのレビュー・感想・評価

スーパーマン(1941年製作の映画)
3.0
【スーパーマン・ノーリターン】

先日『ガルパン』の感想書いていたら、本シリーズを思い出した。

フライシャー兄弟による、1941年に始まるスーパーマン初映像化のアニメーション。短編映画で、後身のフェイマス・スタジオ版含めると30本近く作られたと思います。

フルアニメで丁寧に動くアニメーションには、今でも目を惹かれます。面白いかというとアレですが。脚本はけっこうアバウト。

時代を感じるのはロイス・レーンの扱い。特ダネ掴もうと暴走し、大概、敵に捕まって助けてスーパーマ~ン!て叫び出す役どころ。背伸びして失敗するかわいい女、を毎度毎度懲りずに演じています。当時はこういうヒロインが好まれたんですねえ…。

で、後のクリス・リーヴ版の実写化で、このロイス像をパロディ化、再現したのが『冒険篇』。個人的にリーヴ以降ではこれが一番好き。今後は、この頃の爽やかなスーパーマンもロイスにも、二度と会えないでしょうね、時代的に。

何故『ガルパン』で思い出したかというと、アチラが戦時プロパガンダに使われる危うさを感じて、その事例がこのアニメシリーズにあったから。

1942年の『スーパーマンインヨコハマ』篇は、スーパーマンがヨコハマにやってきて、夜な夜な日本軍船舶破壊のサボタージュに勤しむ回なんですね。

大日本帝国軍人が絵に描いたように…実際描いてんですが…眼鏡で出っ歯。どう苦笑したらいいか困ってしまいますが、これが戦時というものでありましょう。

もう一本注目は『ロボットモンスター』篇でしょうか。

これはよく聞かれた話かと思いますが、『ラピュタ』に登場するロボットの元ネタがこれでは?ということ。

確かに、比べると興味深くはありますね。前回みた時からかなり時間が経ってしまったので、再度、通して見直したくなりました。そうしたら、また印象変わるかも。

<2018.5.27記>
くりふ

くりふ