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砂の惑星のRockoのレビュー・感想・評価

砂の惑星(1984年製作の映画)
5.0
明日公開のドゥニ・ビルヌーブ監督版『DUNE 砂の惑星』に向けて再鑑賞。
いやもう最高じゃないの!デヴィッド・リンチ版。最後腹抱えて笑った!! B級映画好きな人絶対楽しめるでしょw

一般的に低評価でDリンチ自身が失敗と認めてると言われてますが、ハリウッド側からかなりの制限かけられて作品に持ち味を十分に表現しきれず、最終的に勝手に編集されたのが「失敗」な訳で、才能が作品に反映されなかったのにもかかわらず「Dリンチの失敗作」と言われてしまっている非常に可哀想な作品なのです。

明日からドゥニ・ビルヌーブ監督版が絶賛され、Dリンチ作品と比較して話がわかりやすい『DUNE』に上書きされてしまうとしたら残念でなりません。
なので、この作品レビューを書いた方々にお願いです。
スコアをこっそり0.3ほど上げといて頂けないでしょうか・・・笑
満点はDリンチ監督のファンだから贔屓スコアなんでしょ?と思われますよね。そうですね、本当は4.7ぐらいですかね。

●ネタバレなしー全く参考にならない感想

Dリンチ版に関しては非常に話がわかりにくいので、もし今からでも予習で観ておこうと思われる奇特な方は先にあらすじを読んでも全く差支えありません。
主人公がアトレイデ家で敵対するのがハルコンネン家と名前ぐらいは頭に入れておいた方がいいです。

登場人物の名前もわかりにくいのですが、眉毛がボーボーだったり顔のキモいデブが宙を飛んでいたり、スティングがパンイチで笑っていたりと皆キャラ立ちしているので、自分で勝手にあだ名をつけながら鑑賞するとよいでしょう。ただ原作のストーリー自体が壮大で簡単ではないので、過去に何らかの『DUNE』を映像で観ておいた方が新作を観るにあたっても話の理解度は増すと思います。

随所に「よっ!待ってました!」とこちらも心の声が漏れてしまうようなリンチ監督らしいグロ映像美も登場します。
一応後半から盛り上がるので、前半辛くても我慢してください。むしろ訳のわからない前半の方が私は好きです。後半では砂漠に降り立つカイル・マクラクランがサバイバルアイテムとして呼吸を口から吸って鼻から吐くためのチューブを装着していますが、こんなものが似合うのは美青年か入院患者だけでしょう。新作の主演がティモシー・シャラメと知って胸を撫でおろした次第です。

あとは『ツイン・ピークス』オタクとして嬉しいのが、エド役エヴェレット・マッギルがフレーメンのリーダー役なのでカイル・マクラクランと一緒に戦うんですね。『ツイン・ピークス』ではネイディーンに振り回されてノーマと密会してチュッチュしてるネルシャツおじさんなのでクーパー捜査官との絡みはあまりありませんでした。この映画で2人が肩を並べて青い目して戦ってるだけで胸が熱くなるんです。
リンチ作品ではお馴染みのジャック・ナンスやフレディ・ジョーンズも出てます。

TOTOとブライアン・イーノが手掛けた音楽もとてもよいですよ。
エンドクレジットのTOTO『Take My Hand』は美しくて泣けます。
新作はハンス・ジマーで予告編がピンク・フロイド「狂気日食」のリアレンジ・バージョンだって。やんなっちゃうw
ここまで好きだとドゥニ・ビルヌーブ監督版を楽しめるのか不安でしかない😂
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