NYの顔スパイダーマンとしての活躍が板に付き、正体を知られた事で逆にMJとの交際も順調なピーター。そんな中で親友でありかつての敵として戦ったグリーンゴブリンの息子であるハリーとの決定的な確執や、同時に現れた二人のヴィラン、ヴェノムとサンドマンとのバトルに苦悩する様を描く元祖スパイダーマン・トリロジーの最終作です。
前2作の大ヒットに欲を掻いたのか、制作段階でも紆余曲折を経て大きく変更されたという物語には、親友ハリーとの確執、3人のヴィランの誕生とバトル、お馴染みのMJとの煮えきぬ恋愛劇に、原作ではピーターの最初の恋人グウェンの登場と要素を盛り込み過ぎて交通整理も行き届いていなければ掘り下げも行き渡っていないのが残念な所です。
もう障害はないはずがあまりに進展のないアメコミ史上最も有名なカップルには、やれ優柔不断の童貞野郎だのやれ浮気性のアバズレだの心無い言葉が飛んだとか。ただ恋愛体質の女の子に振り回されるラブコメという点では定番の展開ですし、2対2での空中戦は観難さはあっても多元的かつ華やかで、ファンであれば十分に楽しめる一作です。
