いち麦

ボルサリーノのいち麦のレビュー・感想・評価

ボルサリーノ(1970年製作の映画)
3.0
タイトルはイタリアの高級帽子ブランド名から。ホンキートンクが奏でるあの剽軽なテーマはきっと誰もが耳にしたことのある有名な曲。実在した2人のギャングをモデルにアラン・ドロンが映画化とのこと。一人の女性を巡って大喧嘩した2人が意気投合し次第にマルセイユの裏社会でのし上がっていく。初めは金のためにやる闇仕事がセコいのに次第に復讐の応酬に巻き込まれ命まで賭すほどになっていく妙味。悲哀に満ちたラストも良い味わい。何故か女にモテるジャン=ポール・ベルモンドとニヒルな立ち振る舞いのアラン・ドロンが、歩調合わせよろしく仲良く並んで動くバディ・アクションにニンマリ。でも流石に間の長短(余韻に浸りたいカットが短く、サクサク繋いで欲しいカットが長い)やテンポの緩さが時代を感じさせる。
いち麦

いち麦