michi

ショウ・ボートのmichiのレビュー・感想・評価

ショウ・ボート(1951年製作の映画)
-
ボートの色が映えて、最初からわくわく。この時代の原色が主張してくるようなテクニカラーにそそられます。
人種も階級も関係なく、仕事中でも歓談中でもみんなショウ・ボートに駆け出していく様子が「古き良き時代」らしいシーンでした。

ワンドロップ・ルールにもちょっと触れられています。エドナ・ファーバー原作で、きっと小説はそういった背景にも重きが置かれているんじゃないかなと推測します。読んでみたい。
ポリコレが盛んにな昨今、こういう場面はしっかり観ておきたいなと思います。最後も「オールマン・リバー」で締めるのが複雑な気持ちになる。頭に残る名曲だけど、何せ重い…。

しかし、ギャンブルで生計を立てようってやつにほんとロクな人がいない…。一度はまってしまうと、当たると欲が出るし、負けても引くに引けないし。ハッピーエンドでまとまったようだけど、ゲイロードはまたやらかすんじゃないかと思ってしまう。
娘との対面は感動のシーンなのかもしれないけど、今あんな感じで初対面の我が子にすり寄って行ったら犯罪だよな。きれいにまとまって幸い。

最後の、陰でそっと涙を流してマグノリアを見守るジュリーが印象に残る。エヴァ・ガードナーはあんな引いた役に置いても素敵ね。
michi

michi