主人公の男性が良かったぁ。黙々と憮然としながら歩く。苛立っているような、人との接触を拒むように歩き続ける。巡礼の旅に参加しようとした理由が理由なだけに物悲しい雰囲気が漂う。それが物語が進む(旅が先に進む)度に固い殻が開くように徐々に笑顔も出てくる。全体を通しゆっくり進む映画な為にこの心の変遷というか変化が手に取るように分かり、仲間の有り難さが嫌というほどわかる。勿論最初はその周りについてくる仲間に対して冷淡な態度をとるのだが主人公の巡礼の理由を知ると色々案じるようになり気を揉みだす。その気をまわされる事にすら鬱陶しいと感じる主人公。だから少しでも笑顔が出ると「あっ笑った」ってなる😄どちらかと言うと主人公より周りの仲間の気持ちになるといった方が当たってる。でも周りの人も色々な事を抱えており、それぞれの視点から見ればお互いがお互いを助け合ってた事を最後に感じさせてくれる。巡礼を旅する映画としてもう一つの「サン・ジャックへの道」も見てみたいのだが配信にはなく、機会があれば見てみようと思う。
