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光と闇の伝説 コリン・マッケンジーのangryaoiのレビュー・感想・評価

4.1
ニュージーランド、否、世界全体の映画の祖にして越えられぬ巨匠、コリン・マッケンジー監督に迫った魂のドキュメンタリー。確かに全然作品は観たことがなく、言ってしまえば、映画史の端役に出てくる、ただ名前だけの認知でしかない監督…

だったけど、いやー、すごい…映画史の流れが覆る、衝撃の連続。トーキー、カラー、物語…映画史が覆る瞬間が、このドキュメンタリーには、収められてる。

なんといっても、コリン監督の作品(ライト兄弟よりも9ヶ月前に有人飛行している知人を記録した映像も観れる)の数々に目を見張る。

そして、「ジャズシンガー」の約20年前に、トーキーのような音の出る映画を発明してたのなんて、時空の歪みを感じ得ない。

という嘘を真顔でお送りする、コント。
後半の1/4、サイレントの歴史映画をお送りするんだけど、ピータージャクソンはこのサイレント映画を見せたかったのかな、と。フェイクドキュメンタリーの手法を使って、この時代に、やる意味を与えていたのかな、と、思いつつも、やはり壮大なコメディになっていて、声を出して笑ってしまう。

白石晃士監督の本にも書いてあったけど、フェイクドキュメンタリーがホラー、オカルトじゃなく、こういう嘘の歴史発掘ものに行っていた映画史が、なんでないのだろう。
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