チェコスロバキアの社会主義時代の検閲をまんまと潜り抜け、スラップスティックな演出効果とガーリーな雰囲気で以て政治的・社会的メッセージを上手くコラージュした60年代チェコ・ヌーヴェルヴァーグの代表作。
奔放な少女二人組が若さと可愛さの特権を武器に、無邪気を通り越した毒っ気モリモリ具合で傍若無人の限りを尽くすわけですが、
ここにはあらゆる自由が統制されていた当時の国家に対するアンチテーゼが込められており、か弱き国民の権化として二人にデフォルメが成されています。
ちなみにブリジット黒髪バルドーみたいな口元の緩い方が至極タイプ。
今からちょうど50年前の作品ということで、こんなかわい子ちゃんたちも今じゃ70歳越えのおばあさんなんだなぁと思うと人生ほんとアッという間っすね。
あと有名な一節「踏みにじられたサラダだけを可哀想と思わない人たちに捧ぐ」は実は誤訳で、
正しくは「踏みにじられたサラダだけを可哀想と思う人たちに捧ぐ」が本当の意なんだそう。
ちゃんと改訳されて良かったね！
