もめん豆腐

真実の行方のもめん豆腐のネタバレレビュー・内容・結末

真実の行方(1996年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

やっと観た。どんでん返しと知っているのに、ここにもあるの!?とラストでびっくらこいた。いつまで経っても初心者の中年🔰これもAmazonprimeではお目にかかれないのでU-NEXTで観たさ。
エドワード・ノートンが、これが映画初出演でいきなりのアカデミー助演男優賞にノミネート。しかもオーディションに勝ち抜いて役を取ったらしいのだが、そもそもこの役はレオナルド・ディカプリオも候補に入っていたらしい。彼も『ギルバート・グレイプ』で見せた演技を考えたら適任ではあったと思うけど、出来レースのない公正なオーディションだったのだと確信した。
公開当時、これを前情報なしでいきなり観た人がいたら、それはかなりお得だったろうな。今やどんでん返しの定番映画となりつつある今作、観ていなくても前情報がいくらでも入ってきてしまう昨今では情報を入れないようにする方が難しい中、頑として情報を封鎖し、やっとこさ観て大満足。おどおどしたキツめの吃音の青年がブッコロース!とスイッチが入った瞬間を見て、知っているというのにうひゃ~🫨ってなった。その前段階で精神科医がビデオの操作をロイに尋ねた際の「俺が知るわけねーだろクソが💢(テキトー)」の発言時、みなさんは驚かれたようだが、実はあてくしは心の中で「知らねーよ」と返事をしていたので、あてくしも粗暴なのだわ🙃いや、言わんよ、言わんけどさ〜🙃あんたの持ち物だろ〜。知るかよ〜。
弱者のフリをした犯罪を初めて観たのが『羊たちの沈黙』だったんだけど、あの作品ではあまりにもレクター博士の印象が強過ぎて犯人のバッファロービルが完全に霞んでしまったのだが、このバッファロービルが被害者たちを騙す際に使っていた手口が弱者のフリをすることだった。便宜的にアーロンではなくロイとすると、彼はアーロンのままだとロイより不都合が生じるとわかっているから、弱者を演じていたと予想。その方が“かわいそうに”と思ってもらえるもんね。現にイケイケやり手のマーティンには好感を持たなかった。強さを全面に出されると、引いてしまうのよね。
エドワード・ノートンのブッコロース時の目とおどおどしている時の目が全然違うのが圧巻だった。ごく稀に現実でもスイッチが入っちゃった人を見かけるけど、正にそれ。アーロンの顔もロイの顔もどちらも顔が別人に変貌しているのが、映画初出演とは思えないほど演じ分けられていて別次元でも驚く。
リチャード・ギアはプリティーウーマンのようなニヤついた役より、人物設定が硬めの役が似合うことを再認識。ラストの悲壮感漂う歩き方が今後の彼の人生を予感させられる。
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