りゅう

柳と風のりゅうのレビュー・感想・評価

柳と風(1999年製作の映画)
5.0
見ながら、「私やっぱりアハマッド君のほうが好き」なんて思ってしまってたけど、見終わってからどんどん素晴らしさを感じております。。。

柳と風。
その風はある所では家計を支える財産となり、ある所では心を潤し芸術に、そして同じ風が別の所では大きな大きな壁となり幾度も立ちはだかる...。さぁ、どうする⁉︎
なんとも人間社会をうまいことあらわしているようでした。
序盤、転校生が何度も目をやる窓の外には強風に煽られながらもしなやかに揺れる「柳の木」。授業中だもん。勉強しないとって、わかっちゃいるけど心が奪われる。
経済状況や家族との関係が全く違う友だちを、理解できずともぼんやり魅力的に思え眺めてしまう。友だちになった君が困っているなら力になる。助けられた方は、なんだか自分とは違ってカラフルな世界で生きてるようなあの子に複雑な感情が湧きながらも、助けを借りて走り出す。
背の高い友だちにも学校に行きながら働かなくてはならない事情があるのだろう。
妬ましく思えてしまうこともあるけど、
やっぱり助けてあげて、助けてもらうんだ。
一人で生きていける強靭な心や強靭な身体を身につけるのではなく、風ともうまくやっていく、、、
柳のようにしなやかに生きるのだ!!

諦めてしまうかもしれない時、この映画を思い出そう。
もしかしたらウマくやるってのは、大人になってから覚えたズル賢さだけではない。
差し伸べられた手を掴むこと。
助けてって言えること。
そして子どもの時の、とにかく真っ直ぐな直向きさ!

・・・
転校生は雨に心が踊っていたな。。
ズレた解釈もあるかもしれないけど😁
タイトルとストーリー、脚本や役者、
全てが素敵な映画です👏😭💕
りゅう

りゅう