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黄昏のkuuのレビュー・感想・評価

黄昏(1951年製作の映画)
3.8
『黄昏』
原題 Carrie.
(原作の"Sister Carrie" が修道女の物語だと思うのではないかと恐れたため、単に "Carrie" として公開されたそうです。)
製作年 1951年。上映時間122分。
ウィリアム・ワイラーが『探偵物語』に先立って製作・監督した、セオドア・ドライザーの処女小説『シスター・キャリー』の映画化、
1脚本は『女相続人』のルース及びオーガスタス・ゲーツ夫妻で、原作の一部を集中的に脚色した。
主演は『嵐ヶ丘』以来ワイラーと組んだロウレンス・オリヴィエとジェニファー・ジョーンズで、ミリアム・ホプキンス、舞台から映画入りした喜劇俳優エディ・アルバート、ベイジル・ルイスディール、レイ・ティールらが助演する。

昨日の昼にNHKBSプレミアムシネマにて視聴したの感想を載せ忘れてました。

仕事を求め、シカゴへやってきたキャリーは劣悪な職場環境で怪我を負い、居候先の姉夫婦の家にも居づらくなってしまう。
行き場を失ったキャリーは口説いてきた会社経営者チャールズのもとに身を寄せる一方で、高級レストランのオーナー、ジョージにも惹かれていき。。。(小生も本名ジョージと云い自分と同じ名を書くのは照れ臭い)

まだまだ映画には浅はかですが、ウィリアム・ワイラーは今作品を巧みに監督し、ジョージ・ハーストウッド役としてのオリヴィエの最高のスクリーン・パフォーマンスの 1 つを発揮してるって感じました。
"愛が欲しい"
彼は妻に向かって叫ぶ。
"そして、死ぬ前にそれを手に入れるつもりた"
と。
絶望的で、執着し、弱く、しかし誇り高いオリヴィエは、彼の情熱の抑圧とほぼ同じくらい確実に、より壊滅的な方法で、彼の大きな情熱が彼の人生を台無しにするロープの終わりにある男の完全に肉付けされた描写を与えてます。
個人的1950年代最高の映画の描写の1つかな。
彼は心を壊しました。
キャリー役のジェニファー・ジョーンズは、貧困と無邪気さ、そしてジョージの決意のために、負のスパイラルに引きずり込まれていく不幸な若い女性を見事に演じています。
彼女は目映いほどの美しさでうっとりしたし、儚げな犠牲者の少女から、恨みを隠し、強い決意を持った女性に成長するのを見ることができました。
当時、ジョーンズはこの部分で消極的であると批判されたそうやけど、それは消極的な役割やし仕方ないんちゃうかな。
社会が完全に男性中心で、女子には多くの門が閉ざされていた時代に、彼女は大都会の若い田舎娘。
彼女はジョージの破壊の原因と云えるが、故意ではない。
ジョージは非常に弱い野郎やし、彼が支配できる唯一のタイプの人はキャリーのような人やろな。
そして最後に、彼は彼女を支配することが?。。。
ホプキンスは時代劇を奏でる芸術を知っているかのような女優さんでした。
エディ・アルバートは好感の持てるセールスマンちゅう役割をうまく演じていますが、それにはいつものキャラに少しひねりが加えられていました。
これには裏の動機がありましたが、彼はとても笑顔で社交的だったので、ほとんど信じられませんでした。
映画好きには一見の価値はある作品でした。
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