みおこし

虹を掴む男のみおこしのレビュー・感想・評価

虹を掴む男(1947年製作の映画)
3.4
ダニー・ケイ主演作なのでミュージカルなのかと勝手に思い込んでいましたが、そうではなかった...。『LIFE!』の元ネタとなった作品。一括りにコメディ、サスペンスとはできないので、「サスペンス・コメディ」という聞いたこともない微妙なジャンルに分類させていただきます(笑)。

出版社に努めるミティは、空想癖のある冴えない編集者。いつも物思いに耽っては現実逃避しているので、失敗ばかり。そんなある日汽車に乗っていると、夢に描いたままの理想の女性ロザリンドに突然キスされ...。

これは妄想なのか、現実なのかという狭間で試行錯誤するミティ。この演出がかなりサスペンスフルなのですが、その一方で繰り返される妄想はコメディ要素たっぷりなので、色んな意味で感情が揺さぶられる作品でした(笑)。ダニー・ケイは本当にお茶目で楽しい俳優さんですね。本作では色んな彼のコスプレも堪能できます。ヒロインのヴァージニア・メイヨも美しい。
脇役に扮する俳優さんもフランケンシュタイン役でお馴染みの名優ボリス・カーロフ、名女優フェイ・ベインター、そして『風と共に去りぬ』のキャリーン役だったアン・ラザフォードなど豪華。

辛い時ずっと妄想に耽っていたミティが、最終的に現実世界でも壁を乗り越えられる強い人間になるプロットは胸熱でした...!
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