とらちゃん

秒速5センチメートルのとらちゃんのレビュー・感想・評価

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)
4.5
IMAXで観れて良かった!
新海誠監督の作品ではこれがダントツで好きだな。
観た後にここまで憂鬱な気分になる映画もなかなかないですよね〜。
「どれほどの速さで生きれば、また君に会えるのか」か〜。
なんか、この映画観るとどうしようもない時の流れとか心の距離とか地理的な距離を感じて虚しくなる。それがわかっていても観てしまう。それくらい好きです。

3部構成で作られておりさらに60分なのですごく観やすい。
1部では、東京と栃木の別々の学校に通うことになった中1のタカキとアカリが文通をしつつ再会する話。
2部では、高校でタカキのことが好きな女の子が出てくる話。
3部では社会人になっても未だアカリのことが忘れられないタカキが描かれてます。

この映画は一貫してどれだけ自分がその人が好きでも相手はその限りではないっていうリアルさがきつい。ここら辺がなかなかにリアルだからこの映画嫌いな人も多いんじゃないかな〜。しかも、初恋をいつまで経っても引きずるっていうのもね。これみるたびに後悔が残る初恋を経験している人は思い出して辛くなるんじゃないかな?

ラストの踏切のリフレインも心臓を潰してくる演出ですよね。
もし本当にあそこでアカリとすれ違ったのであれば、いくら電車が通り過ぎて行ってる間に居なくなってても追いかけるべきだったんじゃないかな〜。それともすれ違ったのはただの気のせいなのか。それとも会わない方がいいのか?わからん笑

そもそもそんなにウジウジするなら一回どうにかして連絡を取るなり会いに行くなりするべきだったよね〜。

でも、最後の最後にタカキは秒速5センチメートルの先に行けたのだと信じてます。(劇中の厨二病感のある文章みたいに言ってみた)

あと、one more time,one more chanceとともにラスト題名が出てくるところの演出最高に好き。その直前のタカキとアカリが中1の時の心情を語るところもいいんだよね。

アニメ映画で1番好きかもしれない。

2022.158本目
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