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悲愁のadeamのレビュー・感想・評価

悲愁(1979年製作の映画)
2.5
ビリー・ワイルダー晩年のミステリードラマ。
引退して隠遁生活を送る元女優に出演依頼を試みる映画プロデューサーの男がある秘密を知ってしまう物語です。
先の展開が読めすぎるあたりに演出のキレの悪さが否めず、ワイルダー自身の傑作「サンセット大通り」を意識した設定ゆえに尚更その鈍り具合が際立ってしまった気がします。
しかし円熟の域に達した60年代のロマコメ路線から久しぶりにシリアスに挑戦する当時70歳越えのワイルダーの気概が感じられ、クオリティは以前の傑作群から数段落ちるものの嫌いにはなれなかったです。
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