ばーとん

時空の旅人のばーとんのレビュー・感想・評価

時空の旅人(1986年製作の映画)
3.0
眉村卓のジュブナイル小説を、太和屋竺らが脚本を手掛け、萩尾望都がキャラデザし、真崎守が監督するという、座組からして無茶苦茶な企画なんだけども、冒頭10分は素晴らしくて傑作かと錯覚した。原爆のキノコ雲に角川春樹自作の俳句が浮かび上がる斬新すぎる演出。昭和の女子高生を森蘭丸とキスさせてまで恋愛要素をブチ込む臆面の無さ。それぞれの時代の描き方も表面的で浅く、80年代の軽薄さに全て呑まれてしまうものの、EDの竹内まりやの曲の爽やかさで、全部うやむやにさせてしまうあたり、さすがは「時をかける少女」を作った当時の角川映画。すでにカルトアニメ的な風格が漂ってる。日本のアニメやシティポップ好きの外人に受けそう。
ばーとん

ばーとん