チッコーネ

安重根 伊藤博文を撃つ/安重根(アン・ジュングン)と伊藤博文のチッコーネのレビュー・感想・評価

4.0
北朝鮮の映画と言うことで恐る恐る観たのだが、映画的なセオリーを軽く満たす撮影・編集の充実ぶり。監督の高い力量が感じられる。
大して意味のないシーンまでセットを作り込んだり、エキストラを導入したロケ戦闘シーンをきっちり撮り切っていたり、ロングショットと手持ちカメラの映像をつないだりと、見どころはいっぱいで飽きさせない。俳優陣(特に男優)も美しく、演技達者。
元は舞台劇であることをぼんやり感じさせる脚本だが、安重根を闇雲に英雄扱いしていない結末も大人だ。
東京のシーンまで朝鮮/韓国語(アメリカや日本映画にもよくあることだが)なのと、朝鮮人エキストラがロシア人の仮装をしているところだけ、クスッと笑える。