ユミコ

この広い空のどこかにのユミコのレビュー・感想・評価

この広い空のどこかに(1954年製作の映画)
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戦後数年しか経たない時代、父の代からの酒屋を営む一家、母親(浦辺粂子さま)、血の繋がらない長男の良一(佐田啓二さま)、その嫁のひろ子(久我美子さま)、長女の泰子(高峰秀子さま)、次男(石濱朗さま) のお話。
戦災で足を不自由にした泰子は婚期が過ぎてしまった独り身で、母や弟、世間からチクチク言われ、兄に養ってもらっているし肩身の狭い毎日だった。その鬱憤を晴らすかのように母と共に時々ひろ子をいびってみたり。絵に描いたような嫁いびりの姑&小姑。でも良一が心優しく常にひろ子を庇っていたし、ひろ子も朗らかな性格だったのでいつも明るく爽やか夫婦だった。

五人家族の中の誰目線で観るかで違った内容になってくると思います。
高峰さまは「永遠の人」の時のように常に苛立っておられる役柄でしたが、そんなんであっても彼女の「美」が滲み出ておりました。
結局のところ、泰子の動向次第で家族の幸せ具合が左右されたわけです。
初めての小林正樹監督作品の鑑賞でした。

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ひろ子が良一にダンスの手ほどきをするシーン、キュート!!
良一がひろ子のほっぺをつんつんしたり、願いが叶う見えないボールを投げる(青春て感じの)ところ、もうどうしよう……❤︎
ひろ子の昔の友人(男性)の突然の訪問に良一がヤキモチを焼くところ、キュン死寸止め……❤︎❤︎
トドメは姑らにいびられ落ち込むひろ子を良一がスクーターに乗せ走らせるシーン、ローマの休日超えです❤︎❤︎❤︎

一つ残念な点を上げると、全体的にフルショットが多めだったので「不死鳥」等のような啓二さまのお顔どアップが殆ど無かった事……(> <。)
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