CHEAPGUY

壁あつき部屋のCHEAPGUYのレビュー・感想・評価

壁あつき部屋(1956年製作の映画)
3.0
戦争の記憶もまだ生々しい頃に作られた拘置所内のB、C級戦犯を描いた映画。
戦争の不条理さ馬鹿馬鹿しさ恐ろしさが淡々と描かれる。戦争になればこのような悲劇が必然的に生まれるのだ。B,C級戦犯を描いたと言え、本作は、平成版の『私は貝になりたい』のようにただベタベタに情緒的なものではなく、拘置所内での社会主義活動なども取り上げる。それがリアルだ。
実際の戦争を知らない世代がその貧弱な想像力で戦争を捉えると『永遠の0』のような気色の悪い話が生まれる。戦争の悲劇の多くは大和にも特攻隊にも関係ないところにある。
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