パピワン

綿の国星のパピワンのレビュー・感想・評価

綿の国星(1984年製作の映画)
3.5
「トイレの砂は砂金入りです」
「悩みとも言えぬ悩みにうつつを抜かし、予備校に行くと偽って毎日ブラブラ、ツマンねぇ男だった」
「見渡す限りのトイレだぁーーっ!!😆」

世の中の男は2種類に分けられる…
「綿の国星」の良さがわかる者と…
わからない者…..!
    1日外出録 ハンチョウより

原作は1978年から1987年にかけて不定期連載されていた少女漫画。
なんと俺が生まれる前の作品!
主人公は擬人化した美少女ネコ、ネコ視点から見た人間の世界、人間の生活という、これまた漫画、アニメ、映画の題材の先駆け的存在。
92分で見やすい!
俺が視聴に至った理由としては我が人生の教科書の1つ「1日外出録ハンチョウ」にてこの漫画の存在が言及されていたため!

驚愕なことに擬人化、「ネコミミ美少女」の元祖とも言える作品なのだそうよ!?
ネコミミ美少女と言えば俺の中だと、「デ•ジ•キャラット」のデジコがネコミミ美少女代表格。
ネコに変身美少女なら「らんま1/2」のシャンプー。
その大先輩としてのネコミミ美少女作品とはたまげたもんだぁ!

内容自体はこういっちゃなんだが…
要所要所に笑えるキャラやセリフがあるけど、全体のストーリー自体は、現代の様々な娯楽に満たされた現代人視点から見ると割と普通に見えてしまうかな…
もはや古典、教科書、1ジャンル先駆けとしての存在価値が高い作品かと思いますわ。

あらすじ!
雨の中、ニャーニャーと泣き叫ぶ声!
予備校に通う浪人生の時夫(ときお)は声の主をたどると、そこには小さなネコミミ美少女がっ!!!
(なんなんだっ!?頭がおかしくなったのかっ!?この世界のネコは変態どもが喜びそうな、擬人化美少女のエロ漫画設定世界なのか!!?)
と俺の混乱をよそに、時夫はそのネコミミ美少女をお家にお持ち帰り!
(事案じゃねーか!?なぁ!?)

時夫はネコの世話を懸命にし、死にかけだったネコは回復!
元気に走り回り、時夫に懐きまくっていく!
時夫の家には小説家の父ちゃん。
そしてネコアレルギー持ちの母ちゃんが一緒に住んでいる。
(母ちゃんはネコアレルギーと言いつつも、アレルギーではなくどう見てもネコ恐怖症)
そんな中、チビと名付けられたネコミミ美少女は自分もいつか人間へと成長していくと信じていく…

さらにネコミミ美少女、時夫のご近所さんはユニークなキャラクターが盛りだくさん!
虫取り網を持って自分が気に入ったネコを捕まえようとうろつく自称詩人家の猫マニア(作中1番ぶっ飛んでる)、ネコミミイケメンが出てきたと思ったら、ネコミミヒゲ面おっさんも出てくる始末!!
はたして、チビの運命や如何に!!?

てきなーー!?お話し!
ネコミミ美少女は美少女というよりフランス人形のような小ささに可愛いおべべを着た描写。
神秘的な高級ネコはトーガでもまとっているかのような気品がある描写。
モブ野良雑魚ネコはスーパーマリオかと思わせるようなツナギとヒゲなど、ネコによって描写が違うのは面白い。

が!ネコの物語なのに、詩人家でネコマニアの男のキャラが強すぎてヤバい。
こいつは物語にとって劇薬だっただろうに…
時夫を尾行するもデカい虫取り網持ってるからバレバレの尾行だし、いざ名乗りをあげたら詩人のネコマニアという胡散臭さを上乗せしていくパワースタイル。
さらにネコに最高の環境を提供すると言い、ネコのトイレ砂に砂金を入れるとかいう超ぶっ飛びキャラ。
こんなキャラ出されたら、全く関係のない場面でもネコマニアは何してるかなぁ…?と思いを馳せちまいますわ!

俺の人生の教科書である「1日外出録ハンチョウ」に当てはめたら、俺は「綿の国星」の良さがわからない男にカテゴライズですわ!
俺はハンチョウに刺激を受け、上野の国立博物館に行ったし、作中の料理にも影響を受けた!
そんな教科書と思いを合致させる事が出来なかったのは非常に残念だっ!

以上!!
イヌネコアレルギー持ちで、ペットは圧倒的にトリ派のパピワンでした!
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