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理由のYYamadaのレビュー・感想・評価

理由(1995年製作の映画)
3.7
【サスペンス映画のススメ】
〈ジャンル定義への当てはめ〉
 ○: 観客の緊張感を煽る
 ○: 超常現象なし

◆作品名:
理由 (1995)
◆サスペンスの要素:
・死刑囚の冤罪の立証

〈本作の粗筋〉
・1986年、フロリダ州オチョピー。わずか11歳の白人少女ジョウニー・シュライヴァーが無残な死体で発見された。逮捕された黒人青年ボビーは死刑判決を受け、間もなく執行を迎える8年後に、無実の罪を晴らすべく、死刑反対論を唱えるハーバード大学教授ポール・アームストロングの元に無実を訴える手紙を出す。
・過去に遡って調査を開始するポールの前には、次々と意外な事実が浮かび上がってくる…。

〈見処〉
①あなたが信じたことを、あなたが
 疑いはじめる…。
・『理由』(原題: Just Cause)は、アメリカの人気作家ジョン・カッツェンバックの同名小説をもとに、1995年に製作されたサスペンス映画。
・主演は、製作総指揮も兼ねたショーン・コネリー。共演は『マトリックス』のローレンス・フィッシュバーン、『ライトスタッフ』のエド・ハリス、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』のケイト・キャプショー、『黒豹のバラード』のブレア・アンダーウッドに加えて、コネリーの娘役として、登場11歳のスカーレット・ヨハンソンが顔を見せている。
・『ダイ・ハード』『逃亡者(1993)』の脚本家ジェブ・スチュアートによる、次々と予想を裏切り、二転三転する巧妙なストーリー展開を誇る「掘り出し物の佳作」である。

②結び…本作の見処は?
◎: 謎解きサスペンスにカーアクションまで詰め込まれ、90年代の作品とは思えないほどストーリー展開のテンポが良い。最後まで集中力を切らすことなく、鑑賞出来る娯楽映画の良作。
○: 悪徳警官を演じるローレンス・フィッシュバーンと狂気的な囚人役に扮するエド・ハリスによる、鑑賞者に疑念を生じさせるような迫真の演技が見もの。
▲: 黒人に対する人種差別を背景に描いた作品であるが、白人優位に偏ったその作品構成は、90年代の作品だから許されたもの。多様性を重視する現在ではあり得ない。
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