コーカサス

キャット・ピープルのコーカサスのレビュー・感想・評価

キャット・ピープル(1942年製作の映画)
3.9
陰と陽、光と影。

造船デザイナーのオリバー (スミス) は、動物園でデザイナー志望の娘イレーナ (シモン) と出会い意気投合、やがて愛し合い結婚するが、イレーナは猫族の末裔のひとりだった。
オリバーを愛するも、もし人間と性的行動をすれば豹に変身し、相手を殺してしまう《本能》を知っているため、彼女は苦悩する。
不振に思ったオリバーは、同僚の娘アリスに相談するうちに親しくなっていく。すると、イレーナの《嫉妬》はついに自身の姿を黒豹へと変え、悲劇が始まる。

今は無きRKOで低予算ながら製作された古典的ホラー映画の傑作である。

部屋に配置された家具や階段など、モノクロームならではの堀の陰影、とくにプールシーンでの光と影のコントラストは美しく、その《恐怖》の影は濃く深い。

62 2020