shinichiro

キャット・ピープルのshinichiroのレビュー・感想・評価

キャット・ピープル(1942年製作の映画)
4.5
◎ 檻の中の豹、自ら解き放つ。

セルビアの村の過去の伝説から人目を避けてきたアメリカで暮らす移民のファッションデザイナーが動物園で豹をデッサンしてるところを船会社の設計担当の青年に見初められ、三角関係を挟みながら猫族の神話、妄想トラウマにはまりこんでゆく。
深い谷底にとどまる霧が先祖の若返りを起こす。

上品な心理ホラー。
精神科医がエレーナの部屋にステッキを忘れたので取りに戻るが、何も起こらない寸止めもあったりと、中盤から一気に盛り上げてきて楽しめました!
プール内での水のゆらめきからくる影の波が非常に美しかった。
ペットショップに猫を返してカナリアを代わりに引き取る時は雨
セルビアの料理店での親睦会で偶然故郷の姉に会うときは雪
ゾッとするような絵柄は少なかったから誰にでも楽しめそうな感じです。
嫉妬を呼び起こすオリヴァーの幼なじみのアリスが1人で夜家路に着く時の監視されたような怖さが全面に行き渡っている。
エレーナの顔がアップになったときの妖艶な美しさも素晴らしい!
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