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フィツカラルドの一のレビュー・感想・評価

フィツカラルド(1982年製作の映画)
3.7
ドイツの巨匠 ヴェルナー・ヘルツォーク監督作品

南米ペルーの密林にオペラハウスを建設しようと奮闘するひとりの男の姿を描く

やはり実写というのは、CGでは決して感じられない異次元の映像の力があるので、思わず胸が熱くなる

大きな船が山を越えるという、壮大すぎて意味のわからない事を実際に行っているというだけで途轍もない映画という事がわかる

そしてなにより、主人公を演じたクラウス・キンスキーの狂気じみた迫力のある演技が、物語の説得力をぐんと高めてくれる

摩訶不思議な原住民との不安や緊張の中で、船が山を越えていく過程が丹念に描かれており、じりじりと重量感のある巨大な船が傾斜を登っていく異様な光景と、神秘的な美しいオペラ、そして清々しいほど満面の笑みが相まって、待ち受けるのは鳥肌が立つほど最高のカタルシス

監督の想いや熱量が画面越しでも伝わってくる素晴らしい作品
タイトルとポスターで勝手に芸術系の作品だと思っていましたが全く違い、2時間半でスケールの大きな作品でしたが時間も気にならなかった

全然関係ないけどエンドロールが一切なかったのはDVDの仕様なのかな

〈 Rotten Tomatoes 🍅78% 🍿92% 〉
〈 IMDb 8.1 / Metascore - / Letterboxd 4.1 〉

2020 自宅鑑賞 No.574 GEO
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