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紀元前1万年のadeamのレビュー・感想・評価

紀元前1万年(2008年製作の映画)
1.0
石器時代を舞台にアクションとロマンスとアドベンチャーを詰め込んだローランド・エメリッヒによるスペクタル巨編。
マンモスなどの巨大生物と生きるために繰り広げる死闘や、民族間の抗争による略奪などの中で成長していく主人公を描いた物語です。
一億ドルを注ぎ込んだ大作ですが、その内容は学芸会レベルで、公開当時から酷評が相次いでいたのも頷けました。
人物描写が浅く大事なところはナレーション処理されてしまうので若者の成長のドラマとしては薄味ですし、ストーリー展開や人間関係の設定もあまりにありきたりで新鮮味が感じられません。
何より世界観の胡散臭さが尋常ではなく、よく指摘される雑な言語の扱いもそうですし、風貌も文明も全てに説得力がないために原始人ごっこにしか見えないのは致命的でした。
せめて銃火器のない時代ならではの泥くさい合戦がクライマックスで楽しめれば良かったのですが、それもそこそこにご都合主義の奇跡をねじ込んでくるのは興醒めでした。
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