アンタ誰やねん椿三十郎、と思ったら"用心棒"の続編でしたかそうですか……。
ともあれ、血気盛んな若い衆の勢いと度胸だけの青二歳ぶりの中に、苦味走った素浪人の叡智が真剣の如く光る一作。
そんななか、権謀術数だけで地位を固めんとする戦さなき時代のお偉いさん達の狡猾ぶりや日々是平穏に馴染み過ぎた女性陣のお花畑ぶりが微笑ましく、殺伐となりそうな雰囲気を和ませてるあたりが絶妙。イヤまったく、こんなに笑かしてくれるとは思わなかったぞ(笑)。
それにしても、最後の血飛沫はちょっと威勢が良すぎたんじゃ……そこで笑いを取る必要はなかったんじゃないでしょうかね、黒澤監督。