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ベルセルク 黄金時代篇 III 降臨のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.2
ガッツが鷹の団を去り、グリフィスが反逆罪によりミッドランド王国に囚われ、1年が経つ。 
ミッドランドの救世主と讃えられたのも束の間、追われる身となった鷹の団は、グリフィス奪還の機を窺っていた。 ある夜、隠遁の野営地で、シラット率いる暗殺集団バーキラカの襲撃を受ける鷹の団。 万事休すと思われたそのとき、現れたのは、旅から帰還したガッツだった。 「おまえがすべて、壊した」 
グリフィスのことも鷹の団のことも今を何も知らないガッツに、キャスカの声が震える。 グリフィスにはガッツがいなければダメなのだ、と泣き言を吐き出しながらその裏腹でキャスカはガッツと身も心も結ばれてゆく。 
グリフィス幽閉の地はウインダム城最古の建造物“再生の塔"。 
王女シャルロットの協力によって、ガッツ、キャスカたちはその最下層の牢獄にグリフィスを見出す。 
だが、そこにあったのは、拷問の末に両手両足の腱を切られ、舌を抜かれた痛々しい彼の肢体だった。 
見る影もないその姿に、団長の帰還を待ちわびていた鷹の団に動揺が走る。グリフィスも、自分がガッツとキャスカに同情された瞬間を目の当たりにして堪らず身体を引きずる。 
そして、失われたはずの覇王の卵ベヘリットが、彼の手中に戻るー。 
グリフィスの絶望に共鳴したベヘリットの叫びが波動となり現れた、禍々しき異空間。守護天使ゴッド・ハンドが降臨する。壮麗なまでに凶暴な悪夢が爆ぜ、おびただしい数の使徒が鷹の団の者たちを喰らう。それは、5人目の守護天使の誕生とあらゆる闇が光を凌駕する時代のはじまりだった。 
「ベルセルク」黄金時代編をアニメ映画化した3部作の最終章は、いよいよ全ての始まり「蝕」に突入する。
ガッツのキャスカとグリフィスを守りたい想い、キャスカのガッツに付いていきたい想いと弱ってしまったグリフィスを置いていけない想い、ガッツやキャスカに情けを掛けられ夢の道が閉ざされそれでも引けない夢のために仲間を捧げるグリフィスの葛藤が原作に忠実に描かれているし、「蝕」のシークエンスが原作通り描かれているので、ガッツの絶望感と怒りが伝わってきます。ただガッツの修行やゴドーとの交流が描かれていないし、ラストのシメは黒騎士ガッツと猪豚型使徒とのバトルにした方が熱い終わりかたになったと思うのが、残念でした。
「一匹残らずオレが狩り殺す。これが開戦ののろしだ!」
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