コーカサス

花嫁の父のコーカサスのレビュー・感想・評価

花嫁の父(1950年製作の映画)
3.8
娘を嫁に出す父親の複雑な気持ちをユーモアを交えながら描いた傑作コメディ。

『バンド・ワゴン』『巴里のアメリカ人』など、数々のミュージカルを手掛けたヴィンセント・ミネリ監督が、名優スペンサー・トレイシーを父親役に、また当時18歳のエリザベス・テイラーを娘役に起用し、のちに続編『可愛い配当』も製作された。

美しく健康的なリズの存在は勿論だが、何と云っても父親の喜怒哀楽を巧みに表現するトレイシーの名演技が光る。

1991年にはリメイク『花嫁のパパ』が製作されるが、筆者が最も愛する1950年という時代背景とトレイシーの素晴らしい演技には敵わないだろう。
花嫁にもだが、愛する妻を褒める言葉や行動もステキだ。

そんな完全燃焼したトレイシーパパも、私生活では8度の結婚 (本作の公開時には既に配偶者あり) をする娘のリズを、この時はまだ知る由もない。

82 2022