ショウコ

ゆりかごを揺らす手のショウコのレビュー・感想・評価

ゆりかごを揺らす手(1991年製作の映画)
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お楽しみ欲張りセット🍴 逆恨みした金髪オンナが乳母のフリをしてターゲットの家に潜入→家族を乗っ取ろうと画策するコワい女サスペンス。こんな面白い映画ありますか!隅から隅まで完璧…✨と思ったら脚本は猿の惑星の人だったんですねナルホド過ぎる

人は多分「誰かの出し抜かれる姿」が観たいのです。ハメられるのは悪いやつかも知れないし主人公かも知れないし観客自身かも知れないけど、そのカラクリが緻密で優れているほど強い快感を覚えるのだと思う

仕掛けた罠が見事に決まった瞬間、金髪オンナの顔からは貼りつけていた善人の仮面が剥がれスッと無表情になる。観てる側はその冷たい目にゾゾッとしながらも内心じゃ快楽を得ているのだ。ドッキリカメラとか、ジグソウおじさんやサイコ・カルキンの殺人トラップが発動した瞬間の気持ち良さとほぼ同じと言えそうです🤔




金髪オンナは旦那と全財産を同時に失い、流産に加えて子供が産めない体になる。凄まじい喪失感だと思いますよ。そんな状態で「旦那を自殺に追いやった張本人」をテレビで知ったら…そりゃ…やったる🔪と決意もしますわさ!オマケに幸せいっぱいで良い暮らししてるのを目の当たりにすりゃトイレで発狂するのも無理はない。道徳的にはアウトですが動機には同情を禁じ得ません

また、頭がキレるのでその手際にもホレボレ。一目置ける素敵なキャラクターになっています。確かに主人公はちょっと抜けてるけど、騙される過程や展開に強引さが無くいちいち唸ってしまう事ウケアイ

あとは…いち早く勘付くのが「同属性の嫌な女」ってのがアツいしクライマックスでファインプレーを見せるのもまた女ときたもんだ📻周りに主張を信じて貰えずヤキモキするストレスを最小限に抑えた後半のテンポは素晴らしいの一言です。撮影は手堅いし音楽は綺麗だし「ちょっと不気味な庭師」の存在も吸入器の使い方も上手すぎてもう…こんなに接待を受けて良いのか心配になっちゃうぐらいの贅沢丼でした大満足



このドストレードなプロットをイジり、真相を隠してミステリーに仕立てたものが「エスター」って事になるのでしょう🤔

主人公の旦那さんの職業がバイオ化学研究所で笑った。90年代の流行りド真ん中ですね🧪
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