なかなか示唆に富む映画だった。
裕福な生活を送る貴族への皮肉。本来生きていくために必要なことを忘れている。生きるか死ぬかの不安からは程遠いところにいる。無人島での暮らしでの貴族は、なんと無力か。
身分や地位は特定の時代の特定の環境下におけるもので、時代や環境が異なれば何の役にも立たない。ピンチになった時に、その人の真価が現れる。
ラストシーンは、「見かけや身分、地位に惑わされるな。あなたはそれでよいのか?」という問い掛けがされているかのよう。
グロリア・スワンソン。気の強い貴族と無人島での女性らしい仕草。そのギャップと演技力に見入ってしまった。
記録22