Jeffrey

秘密の子供のJeffreyのレビュー・感想・評価

秘密の子供(1979年製作の映画)
3.0
「秘密の子供」

冒頭、モノクロに映える裸体の女。ベッドの上でこちらを見る。ジャン=バチストは監督である。愛し合う2人、LSDのショック治療、教会への侵入、逮捕。幼い息子スワン、撮影、愛する者、雨の中。今、2人の愛が映される…本作は監督、脚本、台詞、製作、編集をフィリップ・ガレルが担当した1979年のドラマで、この度VHSにて鑑賞したが良かった。モノクロ映画、スタッフの名前を見ると彼の作品に関わってきた人の名前がずらりとある。主演はアンヌ・ヴィアゼムスキーで、若き日の可愛らしい彼女を観れるのも嬉しい。

この作品はアサイヤスが絶賛しているようで、映画監督バチストとエリーの2人は愛しながら別れ、別れても愛し合っていると言うテーマをガレル作品に存在するイメージがとことん詰まった1本である。さて、物語は映画監督ジャン=バチストとその恋人エリー、2人は出会いそしてすぐさま恋に落ちた。エリーにはスワンと言う名の子供がいる。電気ショック療法で、薬物中毒克服したバチストはエリーと映画を作り始める。しかし映画作りのため母親の死に立ち会えなかったエリーは、バチストをせめて2人の関係は破局へと向かう。しかしエリーにとってはいざというとき頼りになるのは彼だけなのかもしれない。病気に苦しみ、熱にうかされたえりは、バチストに言う。あなたは心にカメラを持っている。愛しながら別れて別れても愛し合っている2人が再び映画を撮ろうとするが…。

ガレル監督は基本的に感傷的な作品を撮るのが好きだなぁ。彼の作品モノクロ映像結構いいけどどれもこれも似たり寄ったりな感じがする。実体験を映像化すると中々の作品を作ってくれる監督でもある。
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