のら

ソーラーデストラクション 〜地球壊滅〜ののらのレビュー・感想・評価

1.5
B級映画の巨匠フレッド・オーソン・レイによるSFパニック映画。

太陽の異常爆発の影響で巨大な磁気嵐が地球に到来しようとしているさなか、それを予測して公表しようとする主人公と、その予測を金儲けに使おうとする企業の社長による、地球の運命を掛けたサスペンス。

しかしビジュアルがチープで地球に磁気嵐が到来する描写が、黄色いフィルタを通して街の遠景を撮影しているだけだったり、空中での爆発描写も誰かが安物の花火上げているようにしか見えない。

さらに登場人物のキャラクターも文系の主人公と武闘派の母親という組み合わせがターミネーターを連想させて新鮮味に欠ける。

全体的に映画研究会が作ったようなチープさが売りの映画にはなっているが、本作の一番ダメなの部分は悪役含めて出てくる登場人物が普通という部分にある。悪役は普通に金儲けしか考えてなく、ぶっ飛んだ要素が無いので、たんに自己中心的な嫌な奴でしかなく、悪役として機能していない。

なによりお色気や過剰な暴力といったものもないので、ただ貧乏臭い映画になってしまっている。王道展開やるにしてもチープさを補完する、この映画でしか見れない何かは欲しかった。
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